複数社比較から依頼先を決めるISOコンサル評価表の作り方
株式会社GRAND PLANNING 代表取締役 / ISOトラスト 現役ISOコンサルタント
監修者情報 金光 壮太
株式会社GRAND PLANNING代表取締役。ISOコンサルティングサービス「ISOトラスト」を運営し、現役のISOコンサルタントとしてISO9001・ISO14001・ISO27001(ISMS)・ISO45001を中心に、ISO認証取得から運用支援、更新審査まで幅広いコンサルティングを実施。
これまで建設業、製造業、IT企業、サービス業、運送業など、多様な業種・企業規模のISO認証取得・運用支援に携わり、少人数企業から上場企業まで数多くの支援実績。また、認証取得だけでなく、取得後の運用改善や内部監査、更新審査・再認証審査まで継続的にサポート。
イソログでは、実際のISOコンサルティングや審査対応で培った経験をもとに、各社のサービス内容や料金、サポート体制、対応規格などを多角的に調査・比較し、公平で分かりやすい情報を提供。ISO取得を検討している企業担当者や経営者が、自社に最適なISOコンサル会社を選べるよう、実務経験に基づいた視点で記事の監修・情報発信を実施。
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株式会社GRAND PLANNING 代表取締役 / ISOトラスト 現役ISOコンサルタント
株式会社GRAND PLANNING代表取締役。ISOコンサルティングサービス「ISOトラスト」を運営し、現役のISOコンサルタントとしてISO9001・ISO14001・ISO27001(ISMS)・ISO45001を中心に、ISO認証取得から運用支援、更新審査まで幅広いコンサルティングを実施。 これまで建設業、製造業、IT企業、サービス業、運送業など、多様な業種・企業規模のISO認証取得・運用支援に携わり、少人数企業から上場企業まで数多くの支援実績。また、認証取得だけでなく、取得後の運用改善や内部監査、更新審査・再認証審査まで継続的にサポート。 イソログでは、実際のISOコンサルティングや審査対応で培った経験をもとに、各社のサービス内容や料金、サポート体制、対応規格などを多角的に調査・比較し、公平で分かりやすい情報を提供。ISO取得を検討している企業担当者や経営者が、自社に最適なISOコンサル会社を選べるよう、実務経験に基づいた視点で記事の監修・情報発信を実施。
これまで多数のISO認証取得・運用支援に携わっています。
- ISO9001(品質マネジメントシステム)
- ISO14001(環境マネジメントシステム)
- ISO27001(ISMS)
- ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)
- ISO認証取得支援
- ISO運用支援
- 更新審査・再認証審査支援
- 内部監査支援
- マネジメントレビュー支援
- ISOコンサル会社の比較・調査・監修
ISOコンサルを複数社比較するとき、提案書、見積書、初回面談の回答、担当者の印象を別々に見ているだけでは、最終的にどの会社へ依頼すべきか判断しにくくなります。 金額はA社が安い、支援範囲はB社が広い、担当者の説明はC社が分かりやすいというように、判断材料が散らばるからです。 そこで役立つのが、ISOコンサル評価表です。 評価表を作ると、自社適合度、支援範囲、成果物、担当体制、費用、社内工数、取得後支援、リスクや違和感を同じ項目で横並びにできます。 点数や重み付けを使えば、感覚だけでなく、社内に説明しやすい形で依頼先を決められます。 この記事では、複数社比較から依頼先を決めるISOコンサル評価表の作り方を解説します。 前提条件のそろえ方、必須条件と加点項目の分け方、評価項目、点数配分、重み付け、A社・B社・C社の比較例、稟議に使える推奨理由や懸念点のまとめ方まで、実務でそのまま使いやすい形で整理します。
この記事でわかること
- ISOコンサルを複数社比較するときは、提案書や見積書を眺めるだけでなく、評価表に落として同じ項目で横並びにすることが重要です。
- 評価表を作る前に、取得目的、必須条件、比較する候補会社を決め、各社へ同じ前提条件を伝えておきましょう。
- 評価項目は、自社適合度、支援範囲、成果物、担当体制、費用、社内工数、取得後支援、リスクや違和感に分けると整理しやすくなります。
- 点数は細かくしすぎず、必須条件の未達は足切り、加点項目は重み付けして評価すると、社内説明に使いやすくなります。
- 稟議では、総合点だけでなく、推奨理由、懸念点、追加確認事項、選ばなかった会社の理由まで整理すると承認を得やすくなります。
複数社比較は「評価表」に落とすと依頼先を決めやすい
ISOコンサルを複数社比較すると、提案内容、見積金額、担当者の印象、取得スケジュール、取得後支援など、見るべき情報が多くなります。
頭の中だけで整理しようとすると、最終的に価格の安さや面談時の印象に引っ張られやすくなります。
評価表を作る目的は、各社の情報を同じ項目で横並びにすることです。
A社は費用が安いが取得後支援が弱い、B社は総額が高いが社内工数が少ない、C社は担当者の相性が良いが成果物の説明が不足している、というように、強みと懸念点を見える形にできます。
評価表は、単に点数を付けるための表ではありません。
社内で依頼先を説明するための判断資料でもあります。
なぜその会社を推奨するのか、なぜ他社ではないのか、追加確認すべき点は何かを残しておくことで、稟議や上司説明にも使いやすくなります。
ISOコンサル評価表は、複数社の提案を同じ項目で比較し、依頼先を社内に説明するための判断資料です。
イソログに寄せられたリアルな声
ISOコンサル比較に関する相談では、「3社から見積を取ったが、どこが良いのか決めきれない」「上司に説明しようとしたら、なぜその会社なのか根拠を聞かれた」「価格だけで選ぶのは不安だが、他の項目をどう比べればよいか分からない」といった声があります。
よくあるのは、提案書と見積書を集めたところで止まってしまうケースです。
資料を集めただけでは、依頼先は決まりません。
取得目的、支援範囲、成果物、担当体制、費用、社内工数、取得後支援を整理し、自社にとって重要な項目に重みを付ける必要があります。
ここでは、イソログに寄せられる相談傾向をもとに、ISOコンサル評価表を作るときにつまずきやすい場面を整理します。
ISOコンサルの複数社比較で起きやすい迷いや判断のつまずきを、相談傾向として整理しました。
Cases
失敗談・相談事例
取得前に確認しておきたい実務上のつまずきを、横にスライドして確認できます。
3社の見積を取ったが、結局どこが良いか分からなかった
イソログ相談事例
A社は安く、B社は説明が丁寧で、C社は取得後支援がありました。
どの会社にも良い点があり、上司にどこを推奨すべきか説明できませんでした。
価格、支援範囲、担当体制、取得後支援を同じ表に並べ、総合点だけでなく推奨理由を整理しましょう。
各社に伝えた条件が違い、見積の比較ができなかった
イソログ相談事例
1社には急ぎで取りたいと伝え、別の会社には取得後支援もほしいと伝えていました。
後から見積を並べたところ、前提条件が違いすぎて比較できませんでした。
評価表を作る前に、取得目的、認証範囲、希望時期、社内体制、期待する支援をそろえて各社に伝えましょう。
点数化したら最安の会社が高評価になりすぎた
イソログ相談事例
費用を重視して採点したところ、最安の会社が1位になりました。
ただ、支援範囲や担当体制に不安があり、そのまま契約してよいのか迷いました。
費用は重要ですが、必須条件を満たしたうえで評価します。
支援範囲や取得後支援が不足する場合は、減点や追加確認を入れましょう。
担当者としては良いと思ったが、稟議で根拠を求められた
イソログ相談事例
面談の印象ではB社が良いと感じましたが、稟議でなぜB社なのか、A社やC社ではだめなのかを聞かれました。
感覚だけでは説明できず、資料を作り直しました。
評価表には点数だけでなく、良い点、懸念点、追加確認事項、推奨理由を残しておくと稟議に使いやすくなります。
総務、現場、経営層で重視する点が違った
イソログ相談事例
総務は社内工数、現場は帳票の使いやすさ、経営層は費用対効果を重視していました。
全員が別々の観点で話すため、どの会社を選ぶかまとまりませんでした。
評価表では、評価項目と重み付けを事前に決め、複数の評価者が同じ基準で採点できるようにしましょう。
評価表を作る前に決める3つの前提
ISOコンサル評価表を作る前に、まず3つの前提を決めます。
1つ目は、ISO取得やコンサル依頼の目的です。
取引先要求への対応、入札条件、社内改善、文書スリム化、内製化など、目的によって評価すべき項目が変わります。
2つ目は、絶対に外せない条件です。
対応規格、希望取得時期、認証範囲、審査立会いの有無、内部監査支援、予算上限、対応地域、オンライン対応など、自社にとって必須の条件を先に決めます。
必須条件を満たさない会社は、点数が高くても候補から外す判断が必要です。
3つ目は、誰が評価するかです。
担当者だけで評価するのか、経営層、品質部門、総務、情報システム、現場責任者も見るのかを決めます。
評価者が複数いる場合は、項目ごとの重み付けを先に決めておかないと、後から好みや印象で点数がぶれやすくなります。
評価表は、項目を並べる前に、依頼目的、必須条件、評価者を決めておくと判断軸がぶれにくくなります。
| 前提 | 決める内容 | 決める理由 |
|---|---|---|
| 依頼目的 | 取引先要求、入札、社内改善、内製化など | 評価項目と重み付けが変わるため |
| 必須条件 | 規格、期限、範囲、予算、支援内容 | 候補から外す基準を明確にするため |
| 評価者 | 担当者、経営層、現場、管理部門など | 採点基準と合意形成をそろえるため |
候補会社と比較条件をそろえる
評価表を正しく使うには、候補会社へ伝える比較条件をそろえる必要があります。
A社には短期取得を希望し、B社には取得後支援もほしいと伝え、C社には予算だけを伝えるような状態では、提案内容も見積条件もそろいません。
各社へ伝えるべき条件は、対象規格、取得目的、認証範囲、対象部署や拠点、従業員数、希望取得時期、社内担当者の有無、既存文書や帳票の状態、希望する支援範囲、取得後の運用方針です。
これらを同じ条件で伝えることで、支援内容や費用の違いを比較しやすくなります。
また、候補会社の数は多すぎても整理が難しくなります。
最初は情報収集で広く見ても、評価表で詳細比較する段階では3社程度に絞ると実務的です。
3社であれば、面談、提案書確認、追加質問、評価表作成まで無理なく進めやすくなります。
| 条件 | 伝える内容 | 比較に効く理由 |
|---|---|---|
| 対象規格 | ISO9001、ISO14001、ISO27001など | 必要な専門性と支援範囲が変わるため |
| 取得目的 | 取引先要求、入札、社内改善など | 提案の方向性をそろえるため |
| 認証範囲 | 部署、拠点、業務、製品やサービス | 審査工数と見積条件をそろえるため |
| 希望時期 | いつまでに登録証が必要か | スケジュール提案を比較するため |
| 社内体制 | 責任者、担当者、現場協力者の候補 | 社内工数を比較するため |
| 希望支援 | 文書作成、内部監査、審査立会い、取得後支援など | 支援範囲の差を見やすくするため |
比較条件がそろっていない評価表は、点数が高くても判断根拠として弱くなります。
評価項目は「必須条件」と「加点項目」に分ける
ISOコンサル評価表では、すべての項目を同じ扱いにしないことが重要です。
まず、満たしていなければ候補から外す必須条件と、満たしているほど評価を上げる加点項目に分けます。
必須条件には、対応規格、希望取得時期、認証範囲への対応、最低限必要な支援範囲、予算上限、審査立会いの有無、契約条件などが入ります。
たとえば、ISO27001を取得したいのにISMS支援実績がほとんどない、希望期限に間に合う計画を出せない、必須の審査立会いが対象外という場合は、総合点が高くても候補から外す可能性があります。
加点項目には、同業種実績、担当者の説明力、成果物の使いやすさ、社内工数の少なさ、取得後支援、内製化支援、返信の速さ、稟議資料への使いやすさなどが入ります。
必須条件で足切りをしたうえで、加点項目で差を付けると判断しやすくなります。
必須条件は足切り、加点項目は差別化に使います。
この2つを混ぜると、重要な条件を見落としやすくなります。
| 区分 | 項目例 | 評価の扱い |
|---|---|---|
| 必須条件 | 対応規格、取得期限、認証範囲、予算上限 | 満たさない場合は候補外または要追加確認 |
| 必須条件 | 必要な支援範囲、審査立会い、契約条件 | 点数より先に可否を判断する |
| 加点項目 | 同業種実績、担当者の説明力、提案の具体性 | 満たしているほど点数を上げる |
| 加点項目 | 取得後支援、内製化、社内工数削減、資料の使いやすさ | 自社の優先度に応じて重み付けする |
自社適合度を評価する項目
自社適合度は、ISOコンサルが自社の目的、業種、規模、現場実態、社内体制に合っているかを見る項目です。
単にISOの知識があるかではなく、自社に合わせて提案を組み立てられるかを評価します。
見るべき項目は、取得目的への理解、対象規格への専門性、同業種や同規模の支援実績、認証範囲の整理力、現場ヒアリングの姿勢、既存帳票を活かす考え方、取引先要求や入札期限への理解です。
自社適合度が高い会社は、提案書の内容も一般論ではなく、自社条件に沿ったものになりやすくなります。
評価表では、単に実績ありと書くのではなく、どの点が自社に合うのかをメモします。
たとえば、建設業の支援経験がある、少人数体制での取得に慣れている、既存帳票を活用する方針がある、取引先期限から逆算した計画がある、といった具体的な理由を残しましょう。
| 評価項目 | 見る内容 | 評価メモの例 |
|---|---|---|
| 取得目的への理解 | 取引先要求、入札、社内改善などを理解しているか | 入札期限から逆算して提案している |
| 対象規格の専門性 | 取得したい規格の支援実績があるか | ISO27001の支援事例を具体的に説明できる |
| 業種・規模の近さ | 同業種、同規模、同じ拠点構成の経験があるか | 少人数企業の取得支援に慣れている |
| 現場理解 | 現場ヒアリングや既存帳票確認を行うか | 日報や点検表を活かす方針がある |
| 認証範囲の整理力 | 対象部署や拠点の考え方を示せるか | 全社取得と一部範囲の違いを説明できる |
自社適合度は、ISOの一般知識ではなく、自社の目的と現場に合わせて支援できるかを見る項目です。
支援範囲・成果物を評価する項目
支援範囲と成果物は、ISOコンサル評価表の中心になる項目です。
ここが曖昧なまま費用だけを比べると、安い会社に見えても、必要な作業が別料金だったり、社内側の負担が大きかったりする場合があります。
支援範囲では、現状確認、文書整備、帳票作成、社員教育、内部監査員教育、内部監査支援、マネジメントレビュー支援、審査前レビュー、審査立会い、是正対応、取得後支援を確認します。
成果物では、規程、手順書、帳票、教育資料、内部監査チェックリスト、マネジメントレビュー資料、年間運用表、審査前確認リストなど、何が納品されるかを確認します。
評価表では、含まれる、別料金、対象外、自社対応、要確認のように区分すると整理しやすくなります。
単に点数だけを付けるより、支援範囲の抜けや成果物の違いが見えやすくなります。
支援範囲と成果物は、費用の妥当性を判断する土台です。
含まれる作業と納品物を分けて評価しましょう。
| 評価項目 | 見る内容 | 評価の観点 |
|---|---|---|
| 文書整備 | ひな形提供、作成代行、添削、修正回数 | 自社業務に合わせた文書になるか |
| 社員教育 | 教育資料、実施方法、対象人数、記録 | 社内理解につながるか |
| 内部監査支援 | 計画、チェックリスト、実施、報告、是正確認 | 初回審査前の不安を減らせるか |
| 審査対応 | 審査前レビュー、立会い、指摘対応 | 審査前後の支援漏れがないか |
| 成果物 | 規程、帳票、運用表、監査資料、教育資料 | 取得後も社内で使えるか |
| 取得後支援 | 維持審査、文書更新、スポット相談 | 取得後の運用方針と合うか |
担当体制・コミュニケーションを評価する項目
ISOコンサルは、会社名だけでなく、実際に担当する人とやり取りのしやすさが重要です。
契約後は、文書確認、社内質問、審査日程、内部監査、是正対応など、細かなやり取りが続きます。
担当体制やコミュニケーションに不安があると、社内担当者の負担が増えやすくなります。
評価表では、実担当者の明確さ、対応規格の経験、同業種支援実績、営業担当と支援担当の違い、代替体制、連絡方法、返信目安、定例会の頻度、説明の分かりやすさを確認します。
面談時の印象も評価対象にしてよいですが、感覚だけでなく、具体的な行動に分解して採点することが大切です。
たとえば、質問への回答が早い、回答が項目ごとに整理されている、難しい用語をかみ砕いて説明してくれる、約束した資料が期限内に届く、担当者不在時のバックアップがある、といった点は評価しやすい項目です。
| 評価項目 | 見る内容 | 評価の観点 |
|---|---|---|
| 実担当者 | 誰が支援するか、経験や専門性はあるか | 契約後の支援品質を想定できるか |
| 代替体制 | 担当者不在時のバックアップがあるか | 進行が止まりにくいか |
| 連絡方法 | メール、電話、オンライン会議、チャットなど | 社内担当者が相談しやすいか |
| 返信目安 | 質問への回答期限が明確か | 審査前のやり取りに不安がないか |
| 説明力 | 専門用語を自社向けに説明できるか | 経営層や現場へ説明しやすいか |
| 資料対応 | 面談後の資料や回答が整理されているか | 稟議資料に転用しやすいか |
費用は総額ではなく条件付きで評価する
ISOコンサル評価表で費用を入れるときは、総額だけで点数を付けないようにしましょう。
安い見積には理由があります。
支援範囲が限定されている、訪問回数が少ない、文書作成はひな形提供だけ、内部監査や審査立会いが別料金、取得後支援が含まれないという場合があります。
費用は、コンサル費用、審査費用、登録料、交通費、宿泊費、教育費、追加訪問、是正対応、取得後支援、2年目以降の費用に分けて評価します。
また、同じ金額でも社内工数が大きく違う場合があります。
総額が安くても、社内担当者が多くの文書作成や記録整備を担うなら、実質的な負担は高くなります。
評価表では、初年度総額、含まれる支援、別料金、2年目以降、社内工数を並べたうえで、費用対効果として採点します。
最安だから最高点ではなく、自社に必要な支援が含まれているかを条件にして評価しましょう。
| 費用項目 | 確認する内容 | 評価の注意点 |
|---|---|---|
| コンサル費用 | 初年度費用、月額、一括、契約期間 | 支援範囲とセットで見る |
| 審査費用 | 認証機関へ支払う費用が含まれるか | コンサル費用と混同しない |
| 追加費用 | 追加訪問、交通費、宿泊費、是正対応 | 発生条件を確認する |
| 取得後費用 | 維持審査支援、文書更新、スポット相談 | 2年目以降の費用も見る |
| 社内工数 | 自社で行う文書作成、記録整備、会議対応 | 見積に出ない実質コストとして見る |
費用は総額だけでなく、支援範囲、別料金、取得後費用、社内工数を含めて評価しましょう。
社内工数・現場負担を評価する項目
ISOコンサルを選ぶとき、見積金額だけでなく、社内工数と現場負担も評価表に入れることが重要です。
コンサル費用が安くても、社内担当者が文書作成、帳票整備、教育準備、内部監査、審査対応を多く担う場合、実際の負担は大きくなります。
評価すべき項目は、社内担当者に必要な作業時間、現場ヒアリングの回数、部署ごとの協力内容、既存帳票の活用度、新規作成する記録の量、内部監査員に必要な準備、経営層が参加する会議の回数です。
特に中小企業では、担当者が通常業務と兼務することが多いため、社内工数の見積は重要です。
評価表では、社内工数を少なく見せる提案をそのまま高評価にするのではなく、なぜ少なくできるのかを確認します。
既存帳票を活かす、文書を増やしすぎない、オンラインで効率化する、コンサルが成果物作成を支援するなど、具体的な理由があるかを見ましょう。
社内工数は見積書に出にくい重要な比較項目です。
安さとセットで必ず評価しましょう。
| 評価項目 | 見る内容 | 判断ポイント |
|---|---|---|
| 担当者工数 | 週あたり、月あたりの作業量 | 通常業務と両立できるか |
| 現場協力 | ヒアリング、帳票確認、教育参加の負担 | 現場が無理なく協力できるか |
| 文書作成負担 | 自社作成とコンサル作成の割合 | 担当者に作業が偏らないか |
| 記録運用 | 新しく増える帳票や記録の量 | 取得後も続けられるか |
| 会議・教育 | 経営層、管理者、現場が参加する回数 | 社内調整が可能か |
| 効率化策 | 既存帳票活用、オンライン対応、テンプレート活用 | 負担軽減の根拠があるか |
取得後支援・内製化しやすさを評価する項目
ISOは取得後も維持審査、内部監査、マネジメントレビュー、文書更新、教育、是正対応が続きます。
そのため、評価表には取得後支援と内製化しやすさを入れておきましょう。
初年度の取得支援だけで判断すると、翌年以降の運用で困る場合があります。
取得後も外部支援を受けたい会社は、維持審査前の確認、内部監査支援、文書更新、運用相談、スポット支援の有無と費用を確認します。
一方、取得後は自社で運用したい会社は、担当者教育、内部監査員育成、年間運用表、文書更新手順、審査前準備リストが残るかを評価します。
評価表では、取得後支援があるかないかだけでなく、自社の方針と合っているかを見ます。
外部支援を続けたい会社にとっては継続サポートが高評価になりますが、内製化したい会社にとっては、社内にノウハウが残る仕組みの方が重要です。
| 評価項目 | 見る内容 | 評価の観点 |
|---|---|---|
| 維持審査支援 | 審査前確認、文書見直し、審査対応 | 翌年以降も安心できるか |
| 運用相談 | 相談回数、対応範囲、費用 | 困ったときに相談できるか |
| 担当者教育 | 文書管理、記録確認、審査準備を教えるか | 社内ノウハウが残るか |
| 内部監査員育成 | 監査計画、実施、報告、是正確認を学べるか | 自社で監査を回せるか |
| 年間運用表 | 月別に何をするかが残るか | 維持審査前に慌てないか |
| 文書更新手順 | 規程や帳票を自社で更新できるか | 外部依存を減らせるか |
取得後支援は、外部支援を続けたい会社と内製化したい会社で評価基準が変わります。
自社方針に合わせて採点しましょう。
リスク・違和感を減点項目として整理する
評価表には、良い点だけでなく、リスクや違和感も入れましょう。
提案書や面談で気になった点をメモに残さないと、時間がたつにつれて印象だけが残り、契約前の不安を見落としやすくなります。
減点項目にしやすいのは、支援範囲が曖昧、成果物が一式表記、担当者が契約後まで分からない、追加費用の条件が不明、取得後支援が説明されない、回答が抽象的、契約を急がせる、他社比較を嫌がる、社内工数の説明が弱いといった点です。
ただし、リスクや違和感があるからすぐに候補外にする必要はありません。
追加質問で解消できるものもあります。
評価表では、リスクを減点するだけでなく、追加確認事項として残します。
回答を受けて解消された場合は点数を戻し、解消されない場合は候補から外す判断につなげます。
リスクや違和感は感覚で終わらせず、減点項目と追加確認事項として評価表に残しましょう。
| 減点項目 | リスク | 追加確認事項 |
|---|---|---|
| 支援範囲が曖昧 | 契約後に認識違いが起きる | 含む、別料金、対象外を分けてもらう |
| 成果物が一式表記 | 何が納品されるか分からない | 成果物一覧と納品形式を確認する |
| 担当者が不明 | 支援品質や相性を判断できない | 実担当者と代替体制を確認する |
| 追加費用が不明 | 総額が後から増える | 発生条件と単価を確認する |
| 取得後支援が弱い | 翌年以降に運用が止まりやすい | 維持審査や内製化支援を確認する |
| 契約を急がせる | 比較や確認が不十分なまま決めてしまう | 急ぐ理由と工程上の根拠を確認する |
点数配分と重み付けの決め方
ISOコンサル評価表では、点数配分と重み付けを決めておくと、依頼先を選びやすくなります。
点数は細かくしすぎる必要はありません。
5点満点、3段階評価、〇△×のようなシンプルな方法でも十分です。
重要なのは、すべての項目を同じ重さにしないことです。
取引先期限が迫っている会社では、取得スケジュールや審査対応の重みを高くします。
現場で使えるISOにしたい会社では、自社適合度、現場ヒアリング、取得後運用の重みを高くします。
費用を抑えたい会社でも、必須条件を満たしたうえで費用を評価します。
おすすめは、必須条件は点数化せず、可否で判断する方法です。
そのうえで加点項目を100点満点や50点満点で評価します。
評価者が複数いる場合は、各自の点数を平均し、点数差が大きい項目は理由を話し合うと、納得感のある結論になりやすくなります。
| 評価カテゴリ | 配点例 | 重みを高くするケース |
|---|---|---|
| 自社適合度 | 20点 | 現場に合うISOや業務改善を重視する場合 |
| 支援範囲・成果物 | 20点 | 初回取得で支援漏れを避けたい場合 |
| 担当体制・対応力 | 15点 | 社内担当者が兼務で相談しやすさを重視する場合 |
| 費用・条件 | 15点 | 予算上限が厳しい場合 |
| 社内工数・現場負担 | 15点 | 通常業務への影響を抑えたい場合 |
| 取得後支援・内製化 | 15点 | 翌年以降の運用や自社運用を重視する場合 |
重み付けは、提案書を見た後ではなく、評価前に決めておくと恣意的な判断を防ぎやすくなります。
A社・B社・C社を評価表で比較する例
ここでは、A社・B社・C社を比較する評価表の例を示します。
点数はあくまで例ですが、費用だけでなく、自社適合度、支援範囲、担当体制、社内工数、取得後支援、リスクを横並びにすると、なぜその会社を選ぶのか説明しやすくなります。
たとえば、A社は費用が安いものの、支援範囲が限定的で取得後支援が弱い。
B社は費用が中程度で、支援範囲と担当体制のバランスが良い。
C社は費用が高いものの、現場ヒアリングや内製化支援が厚い。
このように整理すると、自社の目的によって最適な会社が変わることが分かります。
取引先期限への対応を最優先するなら、スケジュールと審査対応が強い会社が候補になります。
取得後の自社運用を重視するなら、内製化支援が厚い会社が高評価になります。
評価表は、総合点だけでなく、自社の優先順位に合うかを見るために使いましょう。
評価表では、点数だけでなく、なぜその点数になったのかを短いコメントで残すと、社内説明に使いやすくなります。
| 評価項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 自社適合度 | 12/20:一般的な取得支援が中心 | 17/20:取引先期限と社内体制を踏まえた提案 | 18/20:現場ヒアリングと業務改善に強い |
| 支援範囲・成果物 | 13/20:文書作成は一部自社対応 | 18/20:内部監査、審査立会い、是正対応まで含む | 19/20:成果物と運用表が充実 |
| 担当体制・対応力 | 10/15:担当者は契約後に決定 | 13/15:実担当者が面談に参加 | 12/15:専門性は高いが返信目安は要確認 |
| 費用・条件 | 14/15:最安だが別料金が多い | 12/15:中程度で条件が明確 | 8/15:高めだが支援範囲は広い |
| 社内工数・現場負担 | 8/15:自社作業が多い | 13/15:担当者工数の説明が具体的 | 14/15:現場負担を抑える提案がある |
| 取得後支援・内製化 | 6/15:取得後支援は別契約 | 12/15:維持審査前支援あり | 15/15:内製化支援と年間運用表あり |
| リスク・違和感 | -5:追加費用の確認が必要 | -1:大きな懸念は少ない | -3:費用対効果の説明が必要 |
| 総合評価 | 58点:価格重視なら候補だが支援範囲に不安 | 84点:バランスが良く第一候補 | 83点:運用改善重視なら有力候補 |
稟議に使える推奨理由・懸念点・追加確認事項のまとめ方
評価表を作ったら、稟議に使える形へまとめます。
稟議では、評価表をそのまま貼るだけではなく、推奨会社、推奨理由、他社との比較、懸念点、追加確認事項、費用条件、期待効果を整理すると伝わりやすくなります。
推奨理由では、自社の取得目的に対してなぜその会社が合うのかを書きます。
たとえば、取引先期限から逆算したスケジュールが具体的、内部監査と審査立会いが含まれる、担当者の同業種実績がある、取得後の年間運用表まで残るといった理由です。
懸念点は隠さず書きます。
費用が他社より高い、取得後支援が別料金、担当者変更時の体制が要確認、社内工数の見積に追加確認が必要などです。
懸念点と対策をセットで書くと、上司や経営層も判断しやすくなります。
| 項目 | 書く内容 | 例 |
|---|---|---|
| 推奨会社 | 依頼先として推薦する会社 | B社を第一候補として推奨 |
| 推奨理由 | 自社目的に合う理由 | 希望期限に合う計画、支援範囲、担当体制が明確 |
| 他社比較 | A社、C社と比べた違い | A社は安いが支援範囲が狭い、C社は高いが内製化に強い |
| 懸念点 | 契約前に注意すべき点 | 追加訪問費と取得後支援費用は契約前に確認 |
| 追加確認事項 | 契約前に確認しておく質問 | 審査立会いの範囲、是正対応の含有、担当者変更時の体制 |
| 期待効果 | ISO取得や運用で期待する成果 | 期限内取得、社内工数削減、取得後の自社運用 |
稟議では、良い点だけでなく懸念点と追加確認事項をセットで示すと、判断資料として信頼されやすくなります。
評価表を使って自社に合うISOコンサルを選ぶ
ISOコンサル評価表は、最も点数が高い会社を機械的に選ぶためのものではありません。
自社の目的に合う依頼先を、社内で説明できる形で選ぶための道具です。
点数、コメント、推奨理由、懸念点、追加確認事項を合わせて見て、最終判断を行いましょう。
最終判断では、必須条件を満たしているか、総合点が高いか、重要項目で弱点がないか、懸念点が解消できるか、契約後の進め方が想像できるかを確認します。
点数が高くても、必須条件に不安がある会社は契約前に追加確認が必要です。
反対に、総合点が僅差の場合は、自社が何を最も重視するかで決めます。
ISOコンサル選びは、価格や知名度だけで決めるものではありません。
評価表を使って、支援範囲、成果物、担当体制、社内工数、取得後支援、リスクを整理し、自社に合う依頼先を選びましょう。
| 確認項目 | 見る内容 | 判断 |
|---|---|---|
| 必須条件 | 規格、期限、範囲、予算、支援内容 | 未達なら候補外または要確認 |
| 総合点 | 重み付け後の評価点 | 上位候補を整理する |
| 重要項目 | 自社が重視する項目で弱点がないか | 目的に合うかを見る |
| 懸念点 | 追加費用、担当体制、取得後支援など | 契約前に解消する |
| 推奨理由 | なぜその会社を選ぶのか | 稟議で説明できる形にする |
| 契約前確認 | 提案書、見積書、契約書、メールへの反映 | 口頭確認だけで契約しない |
ISOコンサル会社選びで迷ったら、まずは比較してみましょう。
目的や規格に合う会社を整理し、取得までの進め方を確認できます。
おすすめ会社を見るよくある質問
ISOコンサルの評価表には何を入れるべきですか?
取得目的、必須条件、自社適合度、支援範囲、成果物、担当体制、費用、社内工数、取得後支援、リスクや違和感、総合評価、推奨理由を入れると比較しやすくなります。
点数だけでなく、評価理由のコメントも残しましょう。
評価表は点数制にした方がよいですか?
点数制にすると社内説明はしやすくなります。
ただし、点数だけで決めるのではなく、必須条件、懸念点、追加確認事項も合わせて見ましょう。
5点満点、3段階評価、〇△×など、説明しやすい方法で十分です。
ISOコンサルの費用はどのように評価すればよいですか?
総額だけでなく、支援範囲、別料金、審査費用、交通費、追加訪問、是正対応、取得後支援、2年目以降の費用、社内工数まで含めて評価しましょう。
最安だから高評価ではなく、必要な支援が含まれているかを見ることが大切です。
支援範囲や成果物はどう比較すればよいですか?
現状確認、文書整備、教育、内部監査、マネジメントレビュー、審査前レビュー、審査立会い、是正対応、取得後支援に分けて、含む、別料金、対象外、自社対応、要確認で整理しましょう。
成果物は名称、形式、作成主体、修正範囲まで確認します。
担当コンサルの相性や対応力は評価表に入れてよいですか?
入れて問題ありません。
ただし、印象だけでなく、実担当者の経験、説明の分かりやすさ、返信目安、質問への回答精度、代替体制、資料対応など、具体的な項目に分けて評価すると社内説明しやすくなります。
最安の会社が高得点になった場合はそのまま選んでよいですか?
必須条件を満たし、支援範囲、成果物、担当体制、追加費用、取得後支援に不安がなければ候補になります。
ただし、安い理由が支援範囲の狭さや社内工数の多さにある場合は、総合的に見直しましょう。
評価者が複数いる場合はどう採点すればよいですか?
事前に評価項目と重み付けを決め、各評価者が同じ基準で採点します。
点数差が大きい項目は理由を確認し、必要に応じて追加質問を行いましょう。
経営層、担当者、現場で重視する点が違うため、コメント欄も残すと判断しやすくなります。
稟議には評価表のどこを載せればよいですか?
推奨会社、総合評価、推奨理由、他社との比較、費用条件、支援範囲、懸念点、追加確認事項、期待効果を載せると説明しやすくなります。
評価表の全項目を載せるより、要点をまとめた比較表と推奨理由を添える形が実務的です。
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監修者コメント
ISOコンサル比較実践講座の6本目記事です。
複数社比較から依頼先を決めるためのISOコンサル評価表の作り方として、比較条件のそろえ方、必須条件と加点項目、評価項目、点数配分、重み付け、A社・B社・C社の比較例、稟議に使える推奨理由を扱います。
投稿作成時は、カテゴリーをイソログ講座、slugを iso-consultant-evaluation-sheet に設定してください。