ISO14001の取り組み事例とは?製造業、建設業、サービス業など、業種別にISO担当者が押さえる環境活動をわかりやすく具体的に解説
株式会社GRAND PLANNING 代表取締役 / ISOトラスト 現役ISOコンサルタント
監修者情報 金光 壮太
株式会社GRAND PLANNING代表取締役。ISOコンサルティングサービス「ISOトラスト」を運営し、現役のISOコンサルタントとしてISO9001・ISO14001・ISO27001(ISMS)・ISO45001を中心に、ISO認証取得から運用支援、更新審査まで幅広いコンサルティングを実施。
これまで建設業、製造業、IT企業、サービス業、運送業など、多様な業種・企業規模のISO認証取得・運用支援に携わり、少人数企業から上場企業まで数多くの支援実績。また、認証取得だけでなく、取得後の運用改善や内部監査、更新審査・再認証審査まで継続的にサポート。
イソログでは、実際のISOコンサルティングや審査対応で培った経験をもとに、各社のサービス内容や料金、サポート体制、対応規格などを多角的に調査・比較し、公平で分かりやすい情報を提供。ISO取得を検討している企業担当者や経営者が、自社に最適なISOコンサル会社を選べるよう、実務経験に基づいた視点で記事の監修・情報発信を実施。
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株式会社GRAND PLANNING 代表取締役 / ISOトラスト 現役ISOコンサルタント
株式会社GRAND PLANNING代表取締役。ISOコンサルティングサービス「ISOトラスト」を運営し、現役のISOコンサルタントとしてISO9001・ISO14001・ISO27001(ISMS)・ISO45001を中心に、ISO認証取得から運用支援、更新審査まで幅広いコンサルティングを実施。 これまで建設業、製造業、IT企業、サービス業、運送業など、多様な業種・企業規模のISO認証取得・運用支援に携わり、少人数企業から上場企業まで数多くの支援実績。また、認証取得だけでなく、取得後の運用改善や内部監査、更新審査・再認証審査まで継続的にサポート。 イソログでは、実際のISOコンサルティングや審査対応で培った経験をもとに、各社のサービス内容や料金、サポート体制、対応規格などを多角的に調査・比較し、公平で分かりやすい情報を提供。ISO取得を検討している企業担当者や経営者が、自社に最適なISOコンサル会社を選べるよう、実務経験に基づいた視点で記事の監修・情報発信を実施。
これまで多数のISO認証取得・運用支援に携わっています。
- ISO9001(品質マネジメントシステム)
- ISO14001(環境マネジメントシステム)
- ISO27001(ISMS)
- ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)
- ISO認証取得支援
- ISO運用支援
- 更新審査・再認証審査支援
- 内部監査支援
- マネジメントレビュー支援
- ISOコンサル会社の比較・調査・監修
ISO14001の運用では、環境方針や環境目標を作るだけでなく、実際にどのような環境活動に取り組むかが重要です。 しかし、ISO担当者になったばかりの方にとっては、他社の取り組み事例を見ても「自社では何をすればいいのか」「どの活動を環境目標にすればいいのか」「審査でどう説明すればいいのか」が分かりにくいことがあります。 特に、製造業、建設業、サービス業、小売業、物流業、食品業などでは、環境に影響するポイントが大きく異なります。 製造業なら電力、排水、廃棄物、化学物質が中心になりやすく、建設業なら騒音、振動、粉じん、産業廃棄物、近隣対応が重要になります。 サービス業やオフィス中心の会社では、環境負荷が見えにくいため、紙、電力、空調、社用車、委託先管理などをどうISO14001の取り組みにするかで迷いやすいです。 この記事では、ISO14001の取り組み事例を業種別に紹介しながら、ISO担当者が押さえるべき環境側面、環境活動、環境目標、残しておきたい記録、審査で説明するポイントまで具体的に解説します。 単なる事例集ではなく、自社のISO14001運用に置き換えて使える内容として整理していきます。
この記事でわかること
- ISO14001の取り組み事例は、単なるエコ活動ではなく、環境側面、環境目標、運用記録、改善活動につなげて考えることが重要です。
- 製造業、建設業、サービス業など、業種によって管理すべき環境側面や取り組みやすい活動は大きく異なります。
- ISO担当者は、他社事例をそのまま真似るのではなく、自社の業務、現場、法規制、取引先要求に合う形で取り組みを選ぶ必要があります。
- 取り組みを環境目標にする場合は、数値、対象範囲、確認頻度、担当者、記録方法まで決めておくと審査で説明しやすくなります。
- 自社に合う環境活動や目標設定が分からない場合は、低額で始めやすいISOコンサル会社と一緒に整理する方法も有効です。
ISO14001の取り組み事例とは?環境活動を自社の仕組みに落とし込むことが大切
ISO14001の取り組み事例とは、会社が自社の事業活動による環境への影響を把握し、環境負荷を減らしたり、法令順守を徹底したり、資源を有効活用したりするために行っている具体的な活動のことです。
省エネ、廃棄物削減、ペーパーレス化、排水管理、騒音対策、化学物質管理、グリーン購入などが代表的な例です。
ただし、ISO14001における取り組みは、単なるエコ活動とは少し違います。
大切なのは、その活動が自社の環境側面や環境目標、運用ルール、記録、改善活動とつながっていることです。
たとえば、照明をLED化するだけではなく、なぜ電力使用量を管理対象にしたのか、どの部署や設備を対象にするのか、どの数値で効果を確認するのか、結果をどう改善につなげるのかまで整理しておく必要があります。
ISO担当者は、他社の取り組み事例を見たときに「いい活動だな」で終わらせるのではなく、自社の業務に置き換えて考えることが重要です。
自社ではどの活動が環境に影響しているのか、どの活動なら現場が続けられるのか、審査でどの記録を見せて説明できるのかを考えることで、ISO14001の取り組みが実務に落とし込みやすくなります。
ISO14001の取り組み事例は、活動名だけを真似るのではなく、自社の環境側面、環境目標、運用記録、改善の流れに落とし込むことが大切です。
イソログに寄せられたリアルな声:ISO14001の取り組み事例を見ても自社に置き換えられない悩み
ISO14001の取り組み事例を調べると、製造業の省エネ、建設業の騒音対策、サービス業のペーパーレス化など、さまざまな例が出てきます。
しかし実際の担当者からは、「事例は分かるけれど、自社にそのまま使えるのか分からない」という相談が多くあります。
特に、初めてISO14001を担当する場合は、環境活動と環境側面、環境目標、審査対応のつながりが見えにくくなりがちです。
社長からは「何か環境活動を考えて」と言われ、現場からは「これ以上仕事を増やさないでほしい」と言われ、審査前には「何を記録として残せばいいのか」が分からなくなることもあります。
このセクションでは、イソログに寄せられる相談内容をもとに、ISO14001の取り組み事例で担当者がつまずきやすい悩みを整理します。
自社だけが分かっていないのではなく、多くの担当者が同じところで迷っていると分かるだけでも、次に整理すべきポイントが見えやすくなります。
イソログに寄せられる相談内容をもとに、ISO14001の取り組み事例で担当者が感じやすい悩みを整理しました。
Cases
失敗談・相談事例
取得前に確認しておきたい実務上のつまずきを、横にスライドして確認できます。
省エネや廃棄物削減の事例は分かるけれど、自社の目標にどう書けばいいか分からない
イソログ相談事例
製造業のISO担当者が、電力削減、廃棄物削減、化学物質管理などの事例を調べていました。
しかし、自社ではどの工程を対象にすべきか、環境目標を前年比何%削減にすればよいか、どの記録を見ればよいかが分からず手が止まっていました。
まずは工程ごとに電力、燃料、廃棄物、排水、化学物質などの環境側面を洗い出し、現場で数値を追えるものから環境目標にすると進めやすくなります。
現場ごとに条件が違いすぎて、ISO14001の取り組みとして整理できない
イソログ相談事例
建設業の担当者が、騒音、振動、粉じん、産業廃棄物、近隣対応を管理したいと考えていました。
しかし現場ごとに工期、作業内容、協力会社、周辺環境が違うため、共通のルールとして何を決めればよいか迷っていました。
建設業では、全現場共通の基本ルールと、現場ごとの個別管理を分けて整理すると分かりやすくなります。
現場環境計画、作業前打合せ記録、産廃管理記録などに落とし込むのが有効です。
工場のような環境負荷がないので、紙削減や電力削減だけでよいのか不安
イソログ相談事例
オフィス中心のサービス業では、大きな排水設備や化学物質の使用がなく、ISO14001の取り組みが見つからないという相談があります。
紙、電力、空調、社用車くらいしか思いつかず、審査で弱いのではないかと不安になっていました。
サービス業でも、紙、電力、空調、移動、委託先、購買、顧客への提案など、環境側面は整理できます。
規模が小さくても、継続して測定し改善できる活動であればISO14001の取り組みになります。
事例はたくさんあるのに、自社の人数と予算でできる活動が分からない
イソログ相談事例
少人数の会社では、大企業のような設備投資や大規模な環境プロジェクトは難しく、何を始めればよいか分からないという声があります。
担当者が一人で活動案を考え、現場への説明も審査準備も抱え込んでいました。
小規模企業では、電力使用量の見える化、廃棄物分別、紙使用量削減、教育記録の整備など、負担の少ない活動から始めるのが現実的です。
必要に応じてコンサル会社に整理を手伝ってもらうのも有効です。
ISO14001の取り組み事例を見る前に押さえたい5つの視点
ISO14001の取り組み事例を見るときは、活動内容だけで判断しないことが大切です。
たとえば「LED化をしました」「紙を削減しました」という事例を見ても、それが自社に合っているとは限りません。
自社で使える取り組みにするためには、業種、環境側面、環境目標、記録、審査説明の5つの視点で確認する必要があります。
まず、業種によって環境への影響は異なります。
製造業ではエネルギーや廃棄物、建設業では現場環境や産業廃棄物、サービス業では紙や電力、物流業では燃料や配送効率が重要になりやすいです。
次に、その活動がどの環境側面に関係するのかを考えます。
環境側面とつながらない活動は、ISO14001の運用として説明しにくくなります。
さらに、取り組みを環境目標にする場合は、数値や期間、対象範囲を決める必要があります。
取り組みを実施した証拠として、電力使用量記録、廃棄物管理記録、点検表、教育記録なども必要です。
最後に、審査では「なぜその活動を選んだのか」「どのように結果を確認しているのか」を説明できる状態にしておくことが大切です。
| 視点 | 確認すること | ISO担当者が考えるポイント |
|---|---|---|
| 業種 | 自社の業種や業務内容に合っているか | 製造業、建設業、サービス業などで管理対象が違う |
| 環境側面 | どの環境影響に関係する活動か | 電力、廃棄物、排水、燃料、紙、騒音などに置き換える |
| 環境目標 | 数値や期限を設定できるか | 削減率、件数、実施率、教育率などで管理できるかを見る |
| 記録 | 活動の証拠を残せるか | 使用量、点検表、教育記録、委託先確認記録などを準備する |
| 審査説明 | なぜ選び、どう改善したか説明できるか | 環境側面、目標、結果、改善のつながりを話せるようにする |
製造業のISO14001取り組み事例
製造業では、事業活動が環境に与える影響が比較的見えやすい傾向があります。
電力や燃料の使用、設備稼働、排水、廃棄物、化学物質、騒音、不良品の発生などが代表的な環境側面です。
ISO14001の取り組みとしては、省エネ、廃棄物削減、リサイクル率向上、化学物質管理、排水管理、不良品削減などが考えられます。
たとえば、設備の省エネ運転では、空調やコンプレッサーの運転時間を見直す、不要時の停止ルールを決める、古い照明をLED化するなどの活動があります。
廃棄物管理では、廃油、切粉、梱包材、プラスチック、金属くずを分別し、再資源化できるものを増やす取り組みが考えられます。
化学物質を扱う場合は、薬品台帳、SDS、保管ルール、漏えい時対応を整えることも重要です。
ISO担当者は、製造現場の責任者と一緒に、どの工程でどの環境側面が発生しているかを確認しましょう。
環境目標にする場合は、電力使用量を前年比3%削減する、廃棄物分別率を90%以上にする、薬品保管点検を月1回実施するなど、現場で測定・確認できる形にするのがポイントです。
| 環境側面 | 取り組み例 | 環境目標の例 | 記録の例 |
|---|---|---|---|
| 電力・燃料 | 設備の省エネ運転、LED化、コンプレッサー漏れ点検 | 主要設備の電力使用量を前年比3%削減 | 電力使用量記録、設備点検表 |
| 廃棄物 | 廃油、切粉、梱包材、金属くずの分別と再資源化 | 廃棄物分別率を90%以上に維持 | 廃棄物管理記録、マニフェスト |
| 化学物質 | 薬品台帳、SDS管理、保管場所の点検 | 薬品保管点検を月1回実施 | 薬品台帳、SDS、点検記録 |
| 排水 | 排水設備の点検、洗浄水の使用量削減 | 洗浄工程の水使用量を前年比5%削減 | 水使用量記録、排水点検記録 |
| 不良品 | 工程改善によるロス削減、再加工率の低減 | 不良廃棄量を前年比10%削減 | 不良品記録、改善記録 |
建設業のISO14001取り組み事例
建設業では、現場ごとに環境側面が変わりやすいことが特徴です。
騒音、振動、粉じん、産業廃棄物、重機の燃料使用、排水、土砂、近隣住民への影響、協力会社の作業などがISO14001の管理対象になりやすいです。
特に公共工事や元請工事では、発注者から環境配慮を求められることもあります。
取り組み事例としては、防音シートの設置、散水による粉じん抑制、低騒音型機械の使用、産業廃棄物の分別、マニフェスト管理、重機のアイドリングストップ、協力会社への環境ルール共有、近隣清掃などがあります。
現場ごとに条件が違うため、全社共通の基本ルールと、現場ごとの個別管理を分けると運用しやすくなります。
ISO担当者は、現場責任者や協力会社と連携し、現場環境計画、作業前打合せ記録、産業廃棄物管理記録、騒音・粉じん対策の実施記録などを残せるようにしましょう。
審査では、現場で決めたルールが実際に守られているか、協力会社に共有されているか、苦情や異常があった場合にどう対応したかを確認されることがあります。
| 環境側面 | 取り組み例 | 環境目標の例 | 記録の例 |
|---|---|---|---|
| 騒音・振動 | 防音シート、低騒音型機械、作業時間の管理 | 騒音苦情ゼロを維持 | 現場点検記録、苦情対応記録 |
| 粉じん | 散水、養生、資材置き場の管理 | 粉じん対策実施率100% | 散水記録、現場巡回記録 |
| 産業廃棄物 | 現場ごとの分別、マニフェスト管理、委託先確認 | 建設廃棄物の分別ルール遵守率100% | マニフェスト、廃棄物保管状況記録 |
| 燃料使用 | アイドリングストップ、重機稼働時間の見直し | 燃料使用量を前年度比3%削減 | 燃料使用量記録、重機点検表 |
| 協力会社 | 作業前打合せで環境ルールを共有 | 協力会社への環境教育実施率100% | 打合せ記録、教育記録 |
サービス業・オフィスのISO14001取り組み事例
サービス業やオフィス中心の会社では、工場や建設現場のように大きな環境負荷が見えにくいため、ISO14001の取り組みが分かりにくいと感じる担当者が多いです。
しかし、紙、電力、空調、社用車、出張、委託先、購買、IT機器、顧客への提案など、環境側面として整理できるものは多くあります。
取り組み事例としては、ペーパーレス化、電子契約、クラウドワークフロー、会議資料の電子化、照明や空調の管理、PCの自動スリープ設定、社用車の走行距離管理、環境配慮型備品の購入、委託先への環境配慮依頼などがあります。
紙や電力の削減は小さく見えるかもしれませんが、継続して数値を確認し、社内に共有すればISO14001の活動として十分に意味があります。
ISO担当者は、オフィス内の活動を「環境に関係ない」と決めつけず、日常業務の中で測定できるものを探しましょう。
紙使用量、コピー枚数、電力使用量、空調設定、社用車燃料、購買品の選定基準などは、記録として残しやすく、審査でも説明しやすいテーマです。
| 環境側面 | 取り組み例 | 環境目標の例 | 記録の例 |
|---|---|---|---|
| 紙使用量 | 電子契約、電子稟議、会議資料の電子化 | コピー用紙使用量を前年比20%削減 | 購入枚数記録、印刷枚数記録 |
| 電力 | 照明管理、PCスリープ設定、空調設定温度の管理 | オフィス電力使用量を前年比3%削減 | 電力使用量記録、点検表 |
| 移動 | オンライン会議、社用車利用の見直し | 社用車燃料使用量を前年比5%削減 | 燃料使用量記録、走行距離記録 |
| 購買 | 環境配慮型文具、再生紙、詰替用品の購入 | 対象備品のグリーン購入率を70%以上にする | 購買記録、購入基準 |
| 委託先 | 清掃会社、廃棄物業者、ビル管理会社への環境ルール共有 | 主要委託先への環境確認を年1回実施 | 委託先確認記録、打合せ記録 |
小売業・店舗のISO14001取り組み事例
小売業や店舗では、店舗運営に関わる電力、冷蔵・冷凍設備、包装資材、廃棄商品、顧客への情報提供、店舗廃棄物などが環境側面になりやすいです。
店舗数が多い場合は、各店舗で同じ基準を運用できるようにすることも重要です。
取り組み事例としては、レジ袋削減、マイバッグ推進、エコ商品の販売、包装資材の見直し、冷蔵設備の温度管理、食品ロス削減、廃棄商品の削減、店舗照明のLED化、顧客参加型キャンペーンなどがあります。
店舗では、従業員だけでなく顧客の行動も関係するため、分かりやすい掲示や案内も取り組みの一部になります。
ISO担当者は、本部と店舗の役割分担を明確にし、店舗で無理なく記録できる項目を決めることが大切です。
包装資材の使用量、レジ袋の使用枚数、廃棄商品の数量、電力使用量、冷蔵設備の点検記録などを活用すると、環境目標や審査説明につなげやすくなります。
| 環境側面 | 取り組み例 | 環境目標の例 | 記録の例 |
|---|---|---|---|
| 包装資材 | レジ袋削減、簡易包装、詰替商品の推進 | レジ袋使用枚数を前年比10%削減 | レジ袋使用枚数、包装材発注記録 |
| 食品ロス | 発注精度向上、値引き販売、寄付やリサイクル | 廃棄商品の数量を前年比5%削減 | 廃棄商品記録、在庫管理記録 |
| 電力 | 店舗照明のLED化、冷蔵設備の温度管理 | 店舗電力使用量を前年比3%削減 | 電力使用量記録、設備点検表 |
| 顧客参加 | マイバッグ、回収ボックス、エコキャンペーン | 回収キャンペーンを年2回実施 | 実施記録、回収量記録 |
物流業のISO14001取り組み事例
物流業では、車両燃料、配送ルート、積載率、倉庫電力、梱包資材、タイヤやオイル、車両整備などが環境側面になります。
燃料使用量や走行距離を数値で管理しやすいため、環境目標に落とし込みやすい業種でもあります。
取り組み事例としては、配送ルートの最適化、共同配送、積載率向上、アイドリングストップ、エコドライブ教育、低燃費車両への更新、倉庫照明のLED化、梱包材の削減、リターナブル資材の活用などがあります。
輸配送だけでなく、倉庫や荷役作業も管理対象として見ることが重要です。
ISO担当者は、運行管理者や倉庫責任者と連携し、燃料使用量、走行距離、積載率、配送件数、梱包材使用量などを確認できる仕組みを整えましょう。
審査では、エコドライブ教育の実施状況や、燃料使用量の推移、車両点検記録などを見られることがあります。
| 環境側面 | 取り組み例 | 環境目標の例 | 記録の例 |
|---|---|---|---|
| 燃料使用 | エコドライブ、アイドリングストップ、低燃費車両の導入 | 燃料使用量を売上原単位で前年比3%削減 | 燃料使用量記録、走行距離記録 |
| 配送効率 | ルート最適化、共同配送、積載率向上 | 平均積載率を5ポイント改善 | 配送実績、積載率記録 |
| 梱包資材 | 梱包材の削減、リターナブル資材の活用 | 梱包材使用量を前年比10%削減 | 資材使用量記録、回収記録 |
| 倉庫電力 | LED化、空調管理、フォークリフト充電管理 | 倉庫電力使用量を前年比3%削減 | 電力使用量記録、設備点検表 |
食品業のISO14001取り組み事例
食品業では、食品廃棄物、水使用量、排水、包装材、冷蔵・冷凍設備、エネルギー、臭気、衛生管理との両立などが環境側面になりやすいです。
食品安全を優先しながら、環境負荷をどう減らすかを考える必要があります。
取り組み事例としては、食品残渣の飼料化・肥料化、製造ロスの削減、洗浄水の使用量削減、排水設備の点検、包装材の軽量化、冷蔵設備の温度管理、フードロス削減、賞味期限管理の改善などがあります。
食品業では、製造工程や保管工程の数値を確認しやすいため、水使用量、廃棄量、電力使用量などを環境目標にしやすいです。
ISO担当者は、品質管理や衛生管理の担当者と連携し、環境活動が食品安全に悪影響を与えないように注意しましょう。
洗浄時間を短くする場合も、衛生基準を守れるか確認が必要です。
ISO14001の取り組みは、現場の安全や品質と両立できる形で設計することが重要です。
| 環境側面 | 取り組み例 | 環境目標の例 | 記録の例 |
|---|---|---|---|
| 食品廃棄物 | 食品残渣の飼料化・肥料化、製造ロス削減 | 食品廃棄量を前年比5%削減 | 廃棄量記録、再資源化記録 |
| 水使用量 | 洗浄工程の見直し、節水設備の導入 | 水使用量を生産量原単位で前年比3%削減 | 水使用量記録、洗浄記録 |
| 排水 | 排水設備点検、油分や汚濁負荷の管理 | 排水設備点検を月1回実施 | 排水点検記録、測定記録 |
| 包装材 | 包装材の軽量化、再生材の採用 | 包装材使用量を前年比5%削減 | 資材使用量記録、購買記録 |
| 冷蔵・冷凍設備 | 設定温度管理、扉の開閉ルール、設備点検 | 冷蔵設備の点検実施率100% | 設備点検記録、温度記録 |
医療・介護・福祉業のISO14001取り組み事例
医療、介護、福祉業では、患者や利用者の安全を最優先にしながら、電力、水、紙、廃棄物、感染性廃棄物、備品購入、空調、送迎車両などを管理する必要があります。
環境負荷の削減だけでなく、安全や衛生とのバランスが重要です。
取り組み事例としては、空調や照明の管理、節水、紙使用量削減、廃棄物分別、感染性廃棄物の適正保管、送迎車両の燃料管理、環境配慮型備品の選定などがあります。
医療・介護現場では、無理な削減がサービス品質や安全に影響しないよう、現場職員と相談しながら活動を決める必要があります。
ISO担当者は、法令や委託業者の管理も含めて整理しましょう。
感染性廃棄物や一般廃棄物の区分、委託先の許可、保管ルール、回収記録などは、審査でも説明しやすいように整えておくことが大切です。
| 環境側面 | 取り組み例 | 環境目標の例 | 記録の例 |
|---|---|---|---|
| 電力・空調 | 共用部照明管理、空調設定、設備点検 | 共用部電力使用量を前年比3%削減 | 電力使用量記録、設備点検表 |
| 水使用量 | 節水設備、清掃手順の見直し | 水使用量を前年比3%削減 | 水使用量記録、点検記録 |
| 廃棄物 | 一般廃棄物と感染性廃棄物の分別管理 | 廃棄物分別ルールの教育実施率100% | 廃棄物管理記録、教育記録 |
| 送迎車両 | ルート見直し、燃料管理、エコドライブ | 送迎車両の燃料使用量を前年比3%削減 | 燃料使用量記録、走行距離記録 |
| 備品購入 | 環境配慮型備品や詰替用品の選定 | 対象備品のグリーン購入率を60%以上にする | 購買記録、購入基準 |
IT・システム会社のISO14001取り組み事例
IT・システム会社では、オフィス電力、サーバーやデータセンター、PCや周辺機器、紙使用量、リモートワーク、電子化、機器廃棄などが環境側面になります。
工場のような排水や化学物質が少なくても、電力使用やIT機器のライフサイクルを考えると、ISO14001の取り組みとして整理できるテーマは多くあります。
取り組み事例としては、サーバー室の冷却効率改善、クラウド化、仮想化、不要サーバーの停止、PCスリープ設定、電子申請、電子契約、リモート会議、不要機器の適正処理、リユースやリサイクルなどがあります。
データセンターを運用している場合は、空調効率や電力使用量の管理が特に重要です。
ISO担当者は、情報システム部門と連携し、環境活動と情報セキュリティや業務効率を両立させることが大切です。
電子化やクラウド化は紙削減だけでなく、業務効率化にもつながるため、ISO14001の取り組みとして社内に説明しやすいテーマになります。
| 環境側面 | 取り組み例 | 環境目標の例 | 記録の例 |
|---|---|---|---|
| サーバー電力 | サーバー集約、仮想化、不要機器停止 | サーバー関連電力を前年比3%削減 | 電力使用量記録、設備管理記録 |
| 空調 | サーバー室の温度管理、冷却効率改善 | サーバー室温度点検実施率100% | 温度記録、点検表 |
| 紙使用量 | 電子契約、電子申請、クラウド共有 | 紙使用量を前年比20%削減 | 印刷枚数記録、電子化実施記録 |
| 移動 | リモート会議、オンライン保守、出張削減 | 出張回数を前年比10%削減 | 出張記録、オンライン会議記録 |
| 機器廃棄 | 不要PCや周辺機器の適正処理、リユース | IT機器廃棄時の適正処理確認率100% | 廃棄証明、委託先確認記録 |
業種別の取り組みを環境目標にする具体例
ISO14001の取り組み事例を自社で使うには、活動を環境目標に落とし込むことが重要です。
環境目標は、単に「省エネに取り組む」「廃棄物を減らす」と書くだけでは不十分です。
できるだけ、対象、数値、期間、担当、確認方法を明確にすると、運用しやすくなります。
たとえば、製造業で電力削減に取り組むなら「主要製造設備の電力使用量を前年度比3%削減する」と設定できます。
建設業で粉じん対策を行うなら「対象現場で散水・養生などの粉じん対策実施率を100%にする」といった目標が考えられます。
サービス業なら「コピー用紙使用量を前年比20%削減する」など、日常業務に近い目標が適しています。
環境目標は高すぎる必要はありません。
現場が継続でき、数値や記録で確認できることが大切です。
審査では、目標の大きさよりも、なぜその目標を選んだのか、進捗をどう確認しているのか、未達の場合にどう改善しているのかを見られます。
| 業種 | 取り組みテーマ | 環境目標の例 | 確認方法 |
|---|---|---|---|
| 製造業 | 電力削減 | 主要設備の電力使用量を前年比3%削減 | 月次の電力使用量を確認 |
| 製造業 | 廃棄物削減 | 廃棄物分別率を90%以上に維持 | 廃棄物管理記録を確認 |
| 建設業 | 粉じん対策 | 対象現場の粉じん対策実施率100% | 現場巡回記録を確認 |
| サービス業 | 紙削減 | コピー用紙使用量を前年比20%削減 | 購入枚数または印刷枚数を確認 |
| 小売業 | 食品ロス削減 | 廃棄商品の数量を前年比5%削減 | 廃棄商品記録を確認 |
| 物流業 | 燃料削減 | 燃料使用量を売上原単位で前年比3%削減 | 燃料使用量と売上を確認 |
| 食品業 | 水使用量削減 | 水使用量を生産量原単位で前年比3%削減 | 水使用量と生産量を確認 |
| IT業 | 電子化 | 社内申請の電子化率を80%以上にする | 電子申請件数を確認 |
ISO14001の取り組みで残しておきたい記録の例
ISO14001の取り組みは、実施するだけでなく、記録として残しておくことが大切です。
審査では、活動をしているかどうかを口頭で説明するだけでなく、実際に運用していることが分かる記録を確認されることがあります。
記録は、難しい様式である必要はありません。
電力使用量、廃棄物量、紙使用量、点検表、教育記録、委託先確認記録、現場巡回記録、改善記録など、自社で継続して確認できるものを使うことが大切です。
すでに社内にある帳票やシステムのデータを活用できる場合もあります。
ISO担当者が気をつけたいのは、記録を増やしすぎないことです。
審査のためだけに帳票を増やすと、現場の負担が大きくなり、長続きしません。
既存の点検表、会議記録、購買記録、電気料金明細、廃棄物マニフェストなどを活用しながら、必要な記録を整理するのが現実的です。
| 取り組み | 記録の例 | 審査で説明できること |
|---|---|---|
| 省エネ | 電力使用量記録、燃料使用量記録、設備点検表 | 使用量の推移、削減活動、未達時の対応 |
| 廃棄物削減 | 廃棄物管理記録、マニフェスト、分別点検表 | 分別状況、委託先管理、再資源化の状況 |
| 化学物質管理 | 薬品台帳、SDS、保管点検記録 | 使用量、保管状態、異常時対応 |
| ペーパーレス | 紙購入枚数、印刷枚数、電子化実施記録 | 紙削減の進捗と業務改善の状況 |
| 現場管理 | 現場巡回記録、作業前打合せ記録、苦情対応記録 | 現場ルールの実施状況と改善対応 |
| 教育 | 教育計画、教育記録、理解度確認 | 社員が環境活動を理解していること |
| 委託先管理 | 委託先確認記録、契約書、許可証控え | 外部委託先にも必要な管理を行っていること |
審査で取り組み事例を説明するときのポイント
ISO14001の審査では、取り組み事例そのものが立派かどうかだけを見られるわけではありません。
審査で大切なのは、その取り組みが自社の環境側面や環境目標とつながっているか、実際に運用されているか、結果を確認して改善につなげているかです。
たとえば、廃棄物分別に取り組んでいる場合は、なぜ廃棄物を重要な環境側面として選んだのか、分別ルールは誰に周知しているのか、分別状況をどう確認しているのか、分別ミスがあった場合にどう改善したのかを説明できる必要があります。
紙削減の場合も、どの部署を対象にしているのか、削減量をどう確認しているのか、電子化による業務改善とどうつながっているのかを話せるとよいでしょう。
ISO担当者は、審査前に取り組みごとに説明の流れを整理しておくと安心です。
「環境側面」「選んだ理由」「活動内容」「目標」「記録」「結果」「改善」の順で説明できるようにしておくと、審査員から質問されたときにも落ち着いて対応しやすくなります。
| 説明ポイント | 確認する内容 | 説明例 |
|---|---|---|
| 選んだ理由 | なぜその取り組みを選んだか | 電力使用量が大きく、環境側面として重要だったため |
| 環境側面との関係 | どの環境側面に対応しているか | 廃棄物、電力、燃料、紙、騒音などに関係する |
| 目標 | どの数値や状態を目指しているか | 電力使用量を前年比3%削減する |
| 運用 | 誰が、いつ、どのように実施しているか | 各部署で月次確認し、管理責任者が集計する |
| 記録 | 実施した証拠をどこに残しているか | 電力使用量記録、点検表、教育記録を保管している |
| 改善 | 結果を見て何を見直したか | 未達月の原因を確認し、設備運転ルールを見直した |
自社に合う取り組みが分からない場合は、ISOコンサルに相談するのも有効
ISO14001の取り組み事例はたくさんありますが、自社に合う活動を選ぶのは簡単ではありません。
製造業の省エネ事例をそのままサービス業に当てはめても合わないことがありますし、建設業では現場ごとの条件や協力会社との関係まで考える必要があります。
環境側面の洗い出し、環境目標の設定、記録の残し方、審査での説明まで担当者だけで判断するのは負担が大きい場合があります。
特に、初めてISO14001を取得する会社や、前任者から資料だけ引き継いだ会社では、どの活動を優先すべきか、今ある記録で足りるのか、審査員にどう説明すればよいのかが分からず不安になりがちです。
現場に協力してもらうための説明や、経営層に環境目標を承認してもらう場面でも、担当者一人では進めにくいことがあります。
そのような場合は、低額で始めやすいISOコンサル会社に相談し、自社の業種や規模に合う取り組みを一緒に整理するのも有効です。
すべてを丸投げするのではなく、環境側面の確認、環境目標の作成、記録様式の見直し、審査前チェックなど、必要な部分だけ支援を受けることで、担当者の負担を抑えながら実務に合ったISO14001運用を進めやすくなります。
ISOコンサル会社選びで迷ったら、まずは比較してみましょう。
目的や規格に合う会社を整理し、取得までの進め方を確認できます。
おすすめ会社を見るよくある質問
ISO14001の取り組み事例とは何ですか?
ISO14001の取り組み事例とは、会社が環境負荷を減らしたり、法令順守を徹底したり、資源を有効活用したりするために行う具体的な環境活動のことです。
省エネ、廃棄物削減、化学物質管理、ペーパーレス化、騒音対策、グリーン購入などが代表例です。
ISO14001の取り組みは業種によって変わりますか?
変わります。
製造業では電力、排水、廃棄物、化学物質などが中心になりやすく、建設業では騒音、振動、粉じん、産業廃棄物、協力会社管理が重要になります。
サービス業では紙、電力、空調、社用車、委託先管理などが取り組みやすいテーマです。
サービス業でもISO14001の取り組みは作れますか?
作れます。
サービス業やオフィス中心の会社でも、紙使用量、電力、空調、社用車、出張、購買、委託先管理、電子化などを環境側面として整理できます。
大きな工場設備がなくても、継続して測定し改善できる活動であればISO14001の取り組みになります。
ISO14001の取り組みを環境目標にするにはどうすればよいですか?
取り組みを環境目標にする場合は、対象、数値、期間、担当者、確認方法を明確にします。
たとえば、電力使用量を前年比3%削減、廃棄物分別率を90%以上に維持、コピー用紙使用量を前年比20%削減など、測定できる形にすると運用しやすくなります。
ISO14001の取り組みではどんな記録を残せばよいですか?
電力使用量記録、燃料使用量記録、廃棄物管理記録、マニフェスト、点検表、教育記録、委託先確認記録、現場巡回記録、改善記録などが代表例です。
審査のためだけに帳票を増やすのではなく、既存の記録を活用して無理なく残せる形にすることが大切です。
自社に合うISO14001の取り組みが分からない場合はどうすればよいですか?
自社の業種、現場、法規制、取引先要求をもとに環境側面を洗い出し、測定しやすく継続できる活動から選ぶのがおすすめです。
担当者だけで判断が難しい場合は、低額で始めやすいISOコンサル会社に相談し、環境側面や環境目標、記録の整え方を一緒に確認する方法も有効です。
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監修者コメント
カテゴリはISO14001基本コンテンツ、想定URLは/column/iso14001/basic/配下で設定済みです。
製造業、建設業、サービス業、小売業、物流業、食品業、医療・介護・福祉、IT業まで扱い、各業種で環境側面、取り組み例、環境目標、記録例を整理しています。
最後は担当者だけで抱え込まず、低額で始めやすいISOコンサル会社へ相談する導線に自然につなげています。