ISMSの来客管理|初めての担当者向けに受付と案内の流れを紹介

ISMSの来客管理|初めての担当者向けに受付と案内の流れを紹介

来客があったとき、誰を呼び、どこで待っていただくか。担当者が不在なら、誰に取り次ぐか。ここが決まっていると、受付に出た社員も落ち着いて対応できます。 ISMSの来客管理では、丁寧に案内しながら、社内の資料や画面を関係のない人に見せない配慮も必要です。 この記事では、受付から打合せ場所への案内、名札の返却、記録の保管までを、初めての担当者にも分かる例で説明します。

この記事でわかること

  • 今の受付ルールと、訪問先・不在時の連絡先を確かめる
  • 担当者につなぎ、会社で決めた場所へ案内する
  • 帰るときの名札などの返却と、必要な記録を確認する
  • 受付に出る社員へ説明し、迷った場面から案内を見直す

ISMSの来客管理で守ること

来客管理は、誰が、何のために来て、どこへ入るかを確認し、帰るまで案内するための取組です。お客様が迷わず訪問できるようにすると同時に、関係のない資料や画面が見えたり、予定していない場所へ入ったりするのを防ぎます。

ISMSは、会社全体で情報を守るための仕組みで、ISO27001はその仕組みに関する国際規格です。来客対応も、情報を守るための日常の仕事の一つです。

基本の流れは、受付で用件を伺い、訪問先の社員へ連絡し、打合せ場所へ案内することです。帰るときには、名札などの返却と必要な記録を確認します。担当者が不在でも対応できるよう、代わりの連絡先まで決めておくと引継ぎがしやすくなります。社内の決まりのまとめ方は、ISMSの社内ルールで説明しています。

イソログに寄せられたリアルな声

以下は編集部が作成した相談例です。

イソログに寄せられたリアルな声

ISO取得を検討する担当者の悩みや気づきを、横にスライドして確認できます。

5件
対応のばらつき

受付に出た人によって、待っていただく場所が違う

卸売業/23人

イソログ相談例

状況

専任の受付担当者がおらず、近くにいる社員がそれぞれの判断で案内しています。

進め方

総務と各部署で、待合場所と担当者への連絡方法をそろえます。受付に出た人がすぐ見られる場所に案内を置くと、代わりの社員も同じように対応できます。

担当者が不在

約束はあるのに、担当者が電話に出ない

デザイン制作業/12人

イソログ相談例

状況

打合せ予定は確認できましたが、先に担当者の席へ案内してよいか迷っています。

進め方

決められた待合場所でお待ちいただき、代わりの連絡先へ知らせます。対応する社員が決まってから、案内する場所と方法を確認します。

いつもの取引先

顔を知っている取引先は、受付を省いていた

製造業/34人

イソログ相談例

状況

普段から来る方なので、声をかけてもらうだけで職場へ入っていただくことがあります。

進め方

慣れた相手でも、今回の訪問先と用件を確認します。定期訪問者用の受付方法があればそれに従い、相手にも「受付で担当者をお呼びします」と案内します。

名札の返却

別の出口から帰られ、名札を回収できなかった

事務代行業/18人

イソログ相談例

状況

名札は受付で渡していますが、帰りに誰が受け取るかを決めていません。

進め方

受付と打合せ担当者で、返却場所と受け取る人を決めます。名札を渡す際に返し方を説明し、打合せを終えた社員が返却場所まで案内します。

記録の置き場所

受付の用紙から、前の来客の名前が見えていた

研修サービス業/15人

イソログ相談例

状況

記録用紙を受付台に置いたままにしており、次の方から会社名や名前が見える状態です。

進め方

総務と用紙の渡し方・受け取り方を見直します。記入後は担当者が回収して決められた場所で保管する流れにし、受付に出る社員へ伝えます。

受付・案内・退館時の役割分担

専任の受付担当者がいない会社でも、最初に応対する人と、訪問を受ける社員で役割を分けられます。総務や各部署と、今の来客対応をたどりながら、待合場所・連絡先・帰りの確認をそろえます。

来客対応の役割分担例
場面決めること確認する相手・資料の例
到着時受付場所と、訪問先への連絡方法総務に受付案内と部署ごとの連絡先を確認
担当者を待つ間待合場所と、不在時の連絡先訪問を受ける部署と代わりの連絡先を確認
打合せ場所への案内使う部屋と、付き添う社員打合せ担当者と部屋・案内する経路を確認
退館時名札の回収と、記録を確認する人総務と返却場所・受付記録の使い方を確認

建物の総合受付と自社の受付が別の場合は、どちらで何をするかを建物の管理担当者と確認します。訪問前の案内には、入口の場所と到着後の連絡方法を書いておくと、お客様も迷いにくくなります。

受付では用件を伺い、担当社員へ連絡

来客が到着したら、会社名・お名前・訪問先・用件を伺い、担当社員へ連絡します。予約がある場合は、受け入れる側の予定と照らし合わせます。訪問先が分からない場合の相談先も、受付の案内に載せておきます。

担当社員が来るまでは、会社で決めた待合場所へ案内します。「担当の田中をお呼びしますので、こちらでお待ちください」と伝えれば、お客様にも次の対応が分かります。連絡がつかなければ、代わりの担当者へ取り次ぎます。

名札や入館証を渡す職場では、その場で着け方と返却場所を説明します。用紙への記入が必要なら、書いていただく欄を示します。受付機器の操作は、社内で案内されている方法に沿って行います。

公開例として、NGAの来訪案内は、担当者と訪問日を決めた後の入館方法を順に説明しています。自社でも、来客の行動に沿って案内をまとめる際の参考になります。

打合せ場所へ案内するときの確認

案内役の社員には、受付で伺った用件と人数を引き継ぎます。案内役が打合せ場所まで付き添い、社内を移動するときも、決められた場所と経路を案内します。

会議室には、前の打合せの資料やホワイトボードの書き残しがあるかもしれません。お客様を迎える前に確認し、今回見せる予定のない資料は保管場所へ戻します。画面を使う場合も、表示しているのが今回の資料かを確かめます。

別の部屋へ移りたい、職場を見学したいと頼まれた場合は、責任者に確認してから案内します。途中で案内役が交代するなら、現在いる場所と、帰りの名札回収などを引き継ぎます。

退館時の確認と、受付記録の例

打合せを終えた社員は、受付や決められた出口までお客様を案内します。貸し出した名札や入館証を受け取り、退館の記入・操作が必要な場合は、その場で案内します。誰が返却を確認するかを決めておくと、回収漏れを防ぎやすくなります。

来訪と退館の記録は、社内で使っている様式に沿って残します。次は、社員が受付も兼ねる職場の架空の記入例です。会社名・人名・日付・場所は説明用の仮設定で、実際の来客や支援事例ではありません。

来客対応の記入例
残すこと記入例
来訪日時6月10日14時に受付
来訪者と訪問先A社の鈴木/営業部の田中との打合せ
対応者と案内場所受付は総務の佐藤、案内は営業の田中。第1会議室を使用
退館と返却の確認15時に田中が受付へ案内し、佐藤が名札を受け取った
未確認事項と記録の保管未確認事項なし。佐藤が会社指定の保管場所へ記録を戻した

記入済みの用紙は担当者が受け取り、保管場所へ戻します。次の来客から前の方の会社名や名前が見えないよう、受付台に残さない運用にすると管理しやすくなります。扱える社員、保管期間、処分方法は、総務などの管理担当者とそろえます。

退館したか、名札が戻ったか分からない場合は、対応した社員と社内の窓口へ連絡します。確認できたことと、まだ分からないことを伝え、その後の対応を決めます。

受付に出る社員への説明と見直し

来客対応の案内は、受付に出る人と訪問を受ける人の両方に必要です。新入社員や代わりに受付を担当する人にも、同じ案内を使って説明します。

説明後に「担当者が電話に出ないときは誰へ連絡するか」「名札はどこで返していただくか」を本人に示してもらうと、分かりにくい部分を確かめられます。普段の教育に組み込む方法は、ISMSの情報セキュリティ教育で紹介しています。

対応中に困った場面は、総務へ共有します。例えば昼休みに担当者と連絡がつかなかったなら、代わりの連絡先を案内に加え、次に受付へ出る人にも知らせます。名札の返却場所が伝わっていなければ、渡すときの説明を見直します。

ポイント

案内の内容は、受付の場所で実際にたどると確かめやすくなります。連絡先を探し、待合場所と返却場所を示してもらえば、足りない説明を具体的に補えます。

来客管理のよくある質問

約束のない来客には、どう対応する?

用件と訪問先を伺い、社内の担当者へ連絡します。対応する社員が決まるまでは、受付などの決められた場所でお待ちいただきます。担当部署が分からない場合は、総務など会社の相談先へ取り次ぎます。

訪問先の社員が不在なら、先に席へ案内してよい?

担当者の席へ先に通さず、待合場所でお待ちいただき、代わりの連絡先へ知らせます。対応する社員と案内先が決まってから移動します。不在時の連絡先は、各部署と決めて受付の案内に載せておきます。

いつも来る取引先も、毎回受付が必要?

顔を知っている相手でも、今回の訪問先や用件の確認は必要です。通常の受付を使うか、定期訪問者用の方法を使うかは社内のルールに従います。受付担当者の判断で省略せず、決まった方法を相手にも案内します。

退館時刻や名札の返却を書き忘れたら?

対応した社員に確認し、分かった内容を追記します。実際の時刻が分からなければ、予定時刻で埋めず、その旨を管理担当者へ伝えます。名札が戻っていない場合も、指定の窓口へ連絡して対応を確認します。

まとめ:受付から退館まで、担当を決めて案内する

来客管理は、用件を確認して担当社員へつなぎ、打合せ場所への案内と退館時の確認まで行う仕事です。待合場所、不在時の連絡先、名札を受け取る人を決めておくと、受付を交代しても対応しやすくなります。

社内ルールと実際の来客対応が合っていない、社員への説明や記録の残し方に迷う場合は、ISOトラストのISMS取得・運用支援に相談できます。今の受付案内と困っている場面をもとに、職場で続けられる進め方を考えられます。

ISOトラストの取得・運用支援の案内
ISOトラストの取得・運用支援を確認する

あわせて読みたい