ISO9001の顧客満足度アンケート|初めての担当者向けに質問例と進め方を紹介

ISO9001の顧客満足度アンケート|初めての担当者向けに質問例と進め方を紹介

お客様は何に満足し、どこで困っているのか。顧客満足度アンケートでは、評価と一緒に具体的な感想を聞くと、仕事の改善に使える声が集まります。 質問をたくさん並べる必要はありません。今回知りたい商品やサービスを選び、使った人が答えられる質問にすることが基本です。 この記事では、ISO9001の顧客満足度アンケートを初めて担当する方向けに、短い質問例、聞く相手と時期の選び方、回答を受けた後の対応と記録例を紹介します。

この記事でわかること

  • 知りたい仕事と、聞く相手・時期を決める
  • 質問を短くし、答え方と返し方を確かめる
  • 回答を関係者で読み、次の対応を残す
  • 変えた仕事の結果を確かめ、次回へつなげる

顧客満足度アンケートで分かること

顧客満足度アンケートは、商品やサービスを使ったお客様の感想を聞くものです。「満足していますか」という評価に加え、良かった点や不便だった場面を聞くと、自社では気づかなかった改善点が見つかります。

ISO9001は、お客様の要望に合う商品やサービスを安定して提供するための国際規格です。会社が良いと思う仕事と、お客様が満足する仕事が同じとは限りません。アンケートは、その違いを知る方法の一つです。ISO9001全体については、ISO9001の目的と基本の進め方でも説明しています。

例えば、納品した商品は使いやすくても、説明書の連絡先が見つからず困っているかもしれません。感想を集めた後、関係者と内容を読み、好評だった工夫は続け、困った点は直す。ここまで進めると、アンケートを仕事の改善に使えます。

イソログに寄せられたリアルな声

以下は編集部が作成した相談例です。

イソログに寄せられたリアルな声

ISO取得を検討する担当者の悩みや気づきを、横にスライドして確認できます。

5件
質問の選び方

前のアンケートは質問が多い。全部残すべき?

卸売業/18人

イソログ相談例

状況

以前の用紙を引き継ぎましたが、今の取引でも必要な質問なのか分かりません。

進め方

営業担当者と、今回知りたい商品や仕事を選びます。その目的に合う質問を残し、回答を誰と読むかも決めると、使う予定のない質問を減らせます。

評価の理由

「満足」が多いけれど、何が良かったのか分からない

事務代行業/24人

イソログ相談例

状況

満足という回答は集まりましたが、理由を聞く欄がありませんでした。

進め方

良かった点や困った場面を短く書ける欄を加えます。「渡した資料のどこが役立ちましたか」と聞けば、好評だった工夫を社内で共有し、次の仕事にも使えます。

回答する人

注文窓口の方には、商品の使い心地が分からなかった

製造業/30人

イソログ相談例

状況

いつもの窓口へ送りましたが、実際には商品を使っておらず、回答できないとのことでした。

進め方

何を知りたいかを注文窓口へ伝え、使った人に回答してもらえる方法を相談します。窓口から取り次いでもらうなど、取引先の連絡方法に合わせられます。

急ぎの連絡

「早く連絡がほしい」という回答を見落としていた

設備保守業/15人

イソログ相談例

状況

集計する日まで回答を読まなかったため、連絡の希望に気づくのが遅れました。

進め方

届いた回答を読む人を決め、連絡が必要な内容はすぐにお客様窓口へ渡します。誰がいつ返事をするかも残すと、受け渡した後の対応を追えます。

対応の担当者

会議で改善を決めたのに、そのままになっている

清掃業/21人

イソログ相談例

状況

案内を分かりやすくすることにはなりましたが、直す人と期限を決めていませんでした。

進め方

どの案内を誰がいつまでに直すかを記録します。新しい案内を使った後、お客様が迷わなかったかを次の連絡で聞けば、変更が役立ったか分かります。

誰に、いつ、どうやって回答してもらう?

回答を頼む相手は、聞きたい内容を実際に経験した人です。商品の使い心地なら使った人、作業後の対応ならその連絡を受けた人に尋ねると、具体的な感想を得られます。注文窓口と利用者が違う場合は、窓口の方に取り次ぎ方を相談します。

聞く時期も、商品を使った後、作業が終わった後など、感想を答えられる時期に合わせます。商品が届いたばかりで使っていない人には、使い心地はまだ判断できません。「先月納品した商品」「今回の清掃作業」のように、どの経験について聞くのかも依頼文に書きます。

回答方法は、紙、メール、会社で使っている回答フォームなどから、相手が返しやすいものを選びます。回答を希望する日も併せて案内します。

社内では、送る人と届いた回答を読む人、不在時に代わる人を決めます。結果を話し合う日も予定に入れておくと、回収したままになりにくくなります。

そのまま参考にできる短い質問例

質問は、一つずつ答えられる形にします。「商品と配送と担当者の対応はいかがでしたか」とまとめると、不満という回答でも、どこに困ったのか分かりません。商品、配送、対応を分けて聞けば、直す箇所を考えやすくなります。

次は質問を作るための例です。今回知りたい内容を選び、商品名やサービス名を入れると、何について答えるのかが伝わります。

顧客満足度アンケートの質問例
聞きたいこと質問例答え方の例
全体の感想今回のサービスに、どの程度満足していますか満足・おおむね満足・どちらともいえない・やや不満・不満・判断できない
良かった点使ってみて、良かったところを教えてください短い文章で記入
困った点使うときに、不便だったところはありましたかあれば、どんな場面かを記入
案内の分かりやすさ使い方の案内で、迷ったところはありましたか該当する案内や箇所を記入

選択式の質問には、「判断できない」などの選択肢もあると、まだ使っていない人が無理に評価せずに答えられます。良かった点と困った点を両方聞けば、改善点だけでなく、続けたい工夫も分かります。

完成した用紙は、作成者以外の社員に一度記入してもらいます。質問の意味や対象の商品、返し方で迷った箇所があれば、送る前に直せます。

依頼文の書き方と、回答が届いた後の対応

依頼文には、感想を聞く目的、対象の商品や仕事、回答方法と希望日を短く書きます。例えば「今回の清掃作業と終了後の案内を見直すため、ご感想をお聞かせください」とすれば、回答の使い道が伝わります。

届いた回答は、集計の日を待たずに担当者が読みます。「連絡がほしい」「届いた商品を確認してほしい」といった要望は、お客様窓口へすぐにつなぎます。苦情への対応は、ISO9001のクレーム管理と記録例も参考になります。

用紙や聞き取りメモは、関係者が見つけられる場所に保存します。誰がどの商品や仕事について答えたのかが分かるように残し、氏名や連絡先を含む資料は、仕事に必要な人へ共有します。

回答を改善につなげる記録例

回答をまとめるときは、評価の数だけでなく、理由や具体的な場面も読みます。回答がなかったお客様については、満足と判断するのではなく、まだ感想を聞けていないものとして扱います。

「案内のどこを見ればよいか分からなかった」という意見なら、作成担当者とその資料を開きます。どこを変えるかを決めたら、担当者と期限も残すと、会議で話しただけで終わらずに済みます。

次は、事務サービス会社が作業後の感想を聞いた架空の記入例です。人名・日付・状況は説明用で、実際の支援事例ではありません。

お客様の声と対応の記入例
残すこと記入例
聞いた相手と仕事6月10日、営業の佐藤がA社の田中へ、今回の資料作成サービスの感想を聞いた
お客様の感想資料は見やすかったが、訂正を頼むときの連絡先が分かりにくかった
社内で調べた内容連絡先は案内の末尾にあり、資料の送付メールには書かれていなかった
対応する人と期限佐藤が送付メールへ連絡先を加え、6月12日までに責任者に見てもらう
その後の確認6月13日、田中へ連絡先を案内し、見つけられたことを確認。次の送付でも同じ案内を使う

すぐには応えられない要望も、検討した内容と次の予定を記録します。お客様へ返事をする場合は、対応できることと時期を責任者に確かめてから伝えます。良い評価を受けた工夫も、続ける仕事として社内で共有できます。

変更した案内は、使いやすくなったか確かめる

案内を直した後は、お客様が迷わず使えたかを聞くと、変更が役立ったか分かります。次の連絡やアンケートで尋ね、まだ困る点があれば、再度直す箇所と担当者を決めます。

コクヨの「お客様の声をカタチにしました」の公表例では、合わせ名人のマニュアルを見つけやすくし、利用者が見ている画面に合う説明へ変更した例を紹介しています。お客様の声を、資料のどこを直すかまで具体化する参考になります。

ポイント

次回のアンケートでは、前回の意見を受けて変えた箇所について聞くと、その後を確かめられます。「連絡先は見つけやすかったですか」など、相手が経験したことを短い質問にします。

顧客満足度アンケートのよくある質問

ISO9001では、アンケート用紙を必ず配る?

いいえ。アンケート用紙だけが方法ではありません。納品後の聞き取りや普段の打合せで、お客様の感想を集める方法もあります。集めた声を社内で読み、仕事の見直しに使えるように残します。

アンケートは、毎年同じ時期に送ればよい?

お客様が答えられる時期なら、毎年同じ時期でも構いません。ただし、使い心地は商品を使った後、作業の感想は作業終了後に聞くほうが答えやすくなります。毎年の予定だけで決めず、何を聞くかと、その経験をした時期に合わせます。

回答が少ないときは、どうすればよい?

質問を短くし、答えられる相手に、返しやすい方法で届いているかを見直します。注文窓口では商品の使い心地が分からないこともあります。取引先の窓口に相談し、普段の打合せで短く聞く方法も使えます。

担当者一人で、すべての要望に返事をする?

いいえ。商品のことは担当部署、案内のことは作成者など、内容を知る人と対応を決めます。お客様への連絡窓口をそろえ、できることと時期を確認して返事をします。検討に時間がかかる場合も、次の連絡予定を残します。

まとめ:感想を聞いた後の対応まで決める

顧客満足度アンケートは、短い質問で感想を聞き、その声を仕事の見直しに使うためのものです。経験した人に答えやすい時期に依頼し、回答を読む担当者を決めます。対応する人と期限、その後の結果まで残すと、集めた声を改善につなげられます。

お客様の声の集め方や社内の分担、記録の残し方で迷う場合は、ISOトラストのISO9001取得・運用支援に相談できます。今使っている資料と、回答を受けた後に困る場面を伝えると、日々の仕事に合う方法を考えられます。

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